【 パニック障害】

パニック障害は、パニック発作を繰り返し「またパニック発作が起こるのではないか」と心配になったり、発作が起こりそうな状況を避けたりして、生活に支障が出る病気です。

パニック発作とは、動悸、発汗、震え、息苦しさ、胸部不快感、腹部不快感、めまい、寒気、死の恐怖、抑制力を失ってしまうことへの恐怖などの複数の症状が、突然生じるものです。1000人に6~9人が、一生のうちに一度かかるといわれている、珍しくはない病気です。

初めてパニック発作を体験した場合、まずは内科や救急科を受診することが多く、そこで身体的に異常がないことが分かって精神科に来られる、ということが多くなっています。最初に精神科を受診された場合でも、まずは心臓や肺、ホルモンの病気が無いかという確認が必要になります。

治療には主に抗うつ薬が使用されます。また、症状への対処法として
「パニック発作が命に関わることは無く、待っていれば必ずおさまることを覚えておく」
「発作の間は息を吐くことを意識して、ゆっくりと呼吸する」
などということも有用です。

診療部長 永原 優理